(健康情報)春に感じる心の不調に気をつけよう―後編―

前編では、春によく見られるこころ不調「うつ病」「適応障害」「自律神経失調症」について、それぞれの症状や原因を簡単に説明しました。後編はそのようなこころの不調への対処法や予防法についてお伝えします。

めまぐるしく変化する現代社会では、将来の見通しが立たず不安を抱えるなど、過緊張状態の人が多いように思われます。こころの病気には十分な休息が必要で、自分らしく生きられないと感じることが原因の場合、環境を整えることでよくなることもあります。

いい意味での、「適当」「いい加減」も必要です。頑張ることは大切ですが、気負いすぎずに、「疲れを感じたら無理をしない」と心に留めておきましょう。また、信頼できる人に話を聞いてもらう、医療機関を活用するなどして、辛い気持ちを一人で抱え込まないようにしましょう。

もし相談を受けたら、アドバイスをしようとして自分の価値観を押し付けないようにしましょう。相手は答えを求めていないことも多いものです。予防には、十分な睡眠とバランスのよい食事、適度な運動など、規則正しい生活が大切です。朝に日の光を浴び、呼吸法などリラックスできる方法を取り入れましょう。また、気になる症状が続く場合は、早めに医療機関に相談しましょう。

【出典】

教えてくれたのは…

となみの心療クリニック(砺波市栄町)

金田 学 院長

出典:月刊情報誌Takt(2020年4月号)「Takt Clinic」

https://takt-toyama.net/