高齢者虐待とはなにかついてわかりやすく解説
近年、高齢者虐待が大きなニュースになることが増えました。それをうけて2006年に高齢者虐待防止法は制定されました。では、高齢者虐待とは具体的にどのようなものを指すのでしょうか?以下に詳しく解説します。
高齢者虐待は暴力だけではない。
虐待というと、暴力がイメージされることが多いのですが、虐待は暴力だけではありません。
- 介護放棄(ネグレイド)
- 心理的虐待
- 性的虐待
- 経済的虐待
などがあげられます。
幼児虐待と一部共通するものもありますが、経済的虐待など高齢者虐待特有のものもあります。
高齢者虐待の最大の問題は、問題が表面化しにくいことがあります。
幼児虐待の場合は、児童相談所が介入することもあり、通報するシステムもじょじょに整いつつあります。
しかし、高齢の場合、外部が介入できる機会が数少なく、最悪の結果になるまで気付かれないことも多いのです。
ケアマネージャーなどが間に入り、訪問介護を受けていればまだ虐待が発覚することもあるでしょう。
しかし、心理的虐待や経済的な虐待など体に後が残らない場合はたとえ第三者が介護の現場に入っていても気付かれないこともあります。
介護施設で虐待が起こることもある
また、今問題になっているのは介護施設での虐待です。
介護施設の中には、残念ながら環境のよくないところもあります。
職員の待遇が良くない場合、八つ当たりで高齢者に虐待を行なうこともあります。
そして、介護施設の虐待で最も問題となっているのが性的虐待です。
性的虐待というと若い女性が受ける虐待と思われがちですが、高齢者が虐待の被害に遭うことは決して珍しくありません。
しかも、虐待を受けた方は被害を恥じて申し出ないことも多いのです。
ひとつ虐待が見逃されれば、第二、第三の被害が出ることもあります。
ですから、介護虐待は見つけ次第止めなければなりません。
まとめ
高齢者虐待防止のためにできること、高齢者虐待を防止するには、介護する方のケアも大切です。日本ではまだ介護は家族でおこなうものという意識が強く、家族で限界まで頑張ってしまうことが少なくありません。介護虐待は、最初から虐待しようと思って虐待する人はほぼゼロです。限界まで介護をがんばった結果、心身共に余裕がなくなってしまった結果、虐待が怒ってしまいます。ですから、プロの介護者はもちろんのこと、行政も介護のことを相談する雰囲気を作ることが大切です。