(健康情報)免疫力を高めて、感染症から身を守ろう! ―前編―

インフルエンザ・ノロウイルス・風疹など、私たちの身近にあるさまざまな感染症。また、新型コロナウイルスのように、新たな感染症が大流行することもあります。感染症から身を守るのは、「自己免疫力」です!

1.免疫力は身体の中をパトロールする警察官

免疫力とは、「疾=病(やまい)」を「免:のがれる」を意味するとおり、外敵から身を守って病気にかかりにくくしたり、治そうとする力のことです。いわば、体内を常にパトロールする警察官のようなもの。私たちの体内には、常に病原体が侵入したり、健康な人でもがん細胞が毎日発生しているにもかかわらず、病気にならないのはこの免疫力が働いているおかげなのです。

 免疫力を担っているのは、血液中の白血球。白血球はリンパ球、顆粒球、単球の大きく3種類に分けられ、さらにさまざまな免疫細胞に分化します。白血球は一人ひとりの体内の状況に合わせ、お互い連携しながら異物の排除につとめています。

2.免疫力と大きく関わる自律神経のバランス

 免疫力を調節しているのは自律神経です。自律神経は、私たちの意思とは関係なく呼吸や脈拍、体温、消化など内臓や血管の働きを調整するもので、その中の「交感神経」と「副交感神経」がお互いにバランスを取りながら働いています。

 しかし、心身に強いストレスがかかると交感神経が優位に働くようになり、白血球が必要以上に増加。免疫力が低下して、体内の細胞を破壊したりがん化させたりする「活性酸素」が発生します。活性酸素が大量に発生すると、身体の免疫システムのバランスが崩れて自分自身の細胞までを攻撃するようになり、アレルギー疾患や自己免疫疾患などにもかかりやすくなってしまいます。

【出典】

教えてくれたのは…

江尻内科医院(富山市布瀬町南)

江尻みずほ院長

出典:月刊情報誌Takt(2015年11月号)「Takt Beauty」

https://takt-toyama.net/